今回は趣向を変えてシーホークスが採用する各種スキームを解説。

第一回はシーホークスO#の要、ランオフェンスにおけるブロッキングスキーム。

ランオフェンスに欠かせない要素がOLのブロッキングであることはフットボールファンにとっては常識といってもよいかと思う。当然ブロッキングだけでも様々なスキーム が存在するが、シーホークスの採用するのはゾーンブロッキングスキームである。

ゾーンブロックの歴史的な背景は置いておくとして、その中身と狙いはなんであろうか。有り体に言えば、ブロッキングとは一つのホールを作り、そこにRBが飛び込んでいくというのが目的である。ゾーンブロック最大の特徴はそのホールを1つではなく複数同時に作り出そうというものである。

 ISO
典型的な縦に押すブロッキングの一例。ISO LEADとよばれるスキーム。この画像では左のAギャップ(CとGの間のこと)がアタックポイント。画像はhttp://www.philadelphiaeagles.comより

zone block1
画像はhttp://jameslightfootball.comより

これに対しゾーンブロックはOL全体がプレーサイドにスライドしつつ押し込んでいくので基本はプレーサイドの外DLのエッジがアタックポイントになる。RBはそのまま外に向かって走り抜けるBounce、逆サイドにカットバックを切るBend、その中間のBangの3つの走路を見極めつつ走る。

outside zone push crack ez

このスキームの一番の狙いはロスすることを防ぐこと。単純な縦に真っ直ぐ突っ込むランが一番安全なように見えるが、ホールが1つしかないうえにそこがふさがれるとRBがカットバックを切る走路が存在しないのである。また、DLを横に動かすことで上手くブロックできればボックス内のディフェンダーを全員巻き込むことも可能になり、RBがまともに正面からタックルされにくい状況が作りやすいのである。

OLの細かなアサイメントを見ていこう。

zone block3
http://www.fieldgulls.comより

この場面ではボックスに6人のD#、O#はストロングサイドにTEを加えた6人という状況。
一番大切なのはTEのブロッキングである。プレーサイドのエッジをきちんと押し込むことでRBが走りやすくなるだけでなくビッグゲインにつなげやすいのである。
この画像ではLT、LG、RG、TEがDLをブロック。C、RTがセカンドレベル(LB)をブロックする。

zone block4
http://www.fieldgulls.com


zone block5
http://www.fieldgulls.com
このようにゾーンブロックではOL全体が横に動くことで走路を確立するプレーである。当然OLにはパワーだけでなく一定の機動力が必要とされる。またTEもよりブロッキング力のあるタイプが重宝されるスキームである。
またこのアウトサイドゾーンをエサにしたPA(ネイキッドブーツレッグ)に繋がっていくのである。
今回はこのあたりで。次回の予定はtwitterにて。