12th man in the haddle

シアトル・シーホークスを応援するブログ

今オフ補強第一弾

  この補強の狙いとしてはパスアタックの強化、この一点に尽きる動きです。かねてよりタイラー、DKに次ぐ3番手WRを望んでいた所にこの補強。オルセン自身はプロキャリアを始めたCHIへの移籍希望を出してたようですが、正式に面談をしたのはSEA,BUF,WASの3チーム。このうち最も戦力が整っているシーホークスに決めたのでしょう。

これでディスリー、オルセンとTE2枚は(怪我さえなければ)リーグトップクラスのタンデムになったと思います。一方でブロッキングに関してはディスリー以外にもう一枚欲しいところ。特にこの二人はここ2年で怪我によるシーズンアウトを繰り返してますから控えのクオリティも追い求めたいでしょう。またFBを毎年ロスターに組み込むもののショッティ就任以降あまり使うこともなくなったこともあり、TEを3人体制から一人増やす可能性も高くなっています。TEに関してはドラフト下位含めた控えの人選をどうするのかに注視することになるでしょう。

 

パスオフェンス・・・カッコ内はシーズン年
427投球(2018)→516投球(2019)
280回成功(同上)→341回成功(同上)
パス飛距離2063yd(同上)→2402yd(同上)
平均パス飛距離9.0yd(同上)→9.4yd(同上)
キャッチ後獲得ヤード※以下YAC 1385yd(同上)→1708yd(同上)
平均YAC4.9yd(同上)→5.0yd(同上)

投球数が増えているため軒並み数字はよくなっているが、平均パス飛距離と平均YACがほぼ横ばいのため攻撃の内容は昨シーズンとほぼ変わっていないことがうかがえる。まあオフェンススキームもコーディネーターもプレーコーラーも変わってないので当たり前っちゃ当たり前だが。
より積極的に投げることで得点力に磨きがかかったのは僥倖。来シーズンはさらに頼れるパスターゲットを獲得してパス回数も増やしたいところ。

ランオフェンス
ラン回数534回(2018)→481回(2019)
ラン獲得yd2560yd(同上)→2200yd(同上)
コンタクト前の獲得ヤード※以下YBC1528yd(同上)→1125yd(同上)
平均YBC2.9yd(同上)→2.3yd(同上)
コンタクト後の獲得ヤード※以下YAC1032yd(同上)→1075yd(同上)
平均YAC1.9yd(2018)→2.2yd(同上)
タックルブレイク数42回(2018)→38回(2019)
TD数15回→15回

回数を落としてみた結果、昨シーズンよりブロッキングに問題がありな傾向が出現した。
YBCが減りYACが増えてるのがその証左。やはりOLのうちCブリットのIRとLGユパティが試合中にちょいちょい離脱したのが大きかったか。RBの怪我多発により、劇的にはないにせよ来季はさらにランの攻撃比率を下げる可能性が高い。とはいえドラフト下位で1枚加えて4人体制を組むことも考えるべきだろう。その場合FBが割りを食うことになろうがファントの方が起用回数多いのだから是非もなし。またTEのブロッキング能力を上げることも必要。いつまでもジャンボパッケージでエクストラOTにブロッキングを頼るのは本来あるべき姿ではない。

 

今季はディビジョナルまで駒を進めた。
3年前にプレーオフを逃す大失敗シーズンから確実に前進してきている。

ポジション別レビュー 成績はすべてレギュラーシーズンのみ
1.QB
ラッセル ウィルソン(パス獲得4110yd 31TD 5INT レーティング106.3 ラン獲得342yd 3TD) 
堂々たる数字。PAからミドル、ロングをダウンフィールドに投げ込んでスタッツを荒稼ぎ。シーズン後半は相手に対策されてレシーバーが開かないプレーが増えたものの持ち前の機動力でなんとかするcreate something from nothingっぷりを見せつけた。エアコリエルオフェンス2年目にして(もともとハンドオフフェイクの上手さとディープボールの精度に定評があるので親和性が高かったとはいえ)ほぼ完璧なクオーターバッキングだった。

2.RB/FB 
RB
クリス カーソン(ラン獲得1230yd 平均4.4yd 7TD レシーブ37回266yd2TD)
ラシャード ペニー(ラン獲得370yd 平均5.7yd 3TD レシーブ8回 83yd 1TD) 
CJ プロサイス(ラン獲得72yd 平均3.1yd 1TD レシーブ10回76yd)
トラヴィス ホーマー(ラン獲得114yd 平均6.3yd 0TD レシーブ11回 56yd 0TD)
マーショーン リンチ(ラン獲得34yd 平均2.8yd 1TD レシーブ-)
ロバート タービン(ラン獲得- レシーブ-)

FB
ニック ベロア(ラン獲得- レシーブ2回23yd 1TD)

今年もランオフェンスはトップ5以内の成績。カーソン、ペニーのワンツーパンチを軸に戦う予定であったがペニーがハムストリングを痛めて第3週から欠場(その後復帰するも第14週にACLをやってIR)するとカーソンへの依存度が飛躍的に増えた。お陰でスタッツ的にはカーソンが頭抜けた成績であるもののファンブルロストも増え、シーズン最終盤では股関節の骨折でカーソンもIR行きとなった。またこのタイミングでMrスぺキングことCJもIR行きとなりまさかの4番手ルーキーのホーマーにお鉢が回ってくる始末。なんとか最終週リンチ、タービンの電撃復帰で急場をしのいだもののPOにはいっても一向にランが復活することなく終了。
ランへの依存度の高さがRB大量離脱によるオフェンス崩壊を招いたことは自明であり、チームは来季構想でランパスの攻撃比率(今季はほぼ5割ずつ)を再考する旨を言及した。これによりオフェンスのマイナーチェンジに対応したロスター編成になる可能性がある。

3.WR
タイラー ロケット(レシーブ82回/110Tgt 1057yd 8TD)
DK メトカーフ(レシーブ58回/100Tgt 900yd 7TD)
デビット ムーア(レシーブ17回/34Tgt 301yd 2TD)
マリク ターナー(レシーブ15回/22Tgt 245yd 1TD)
ジャロン ブラウン(レシーブ16回/28Tgt 220yd 2TD)
ジョシュ ゴードン(レシーブ7回/11Tgt 139yd 0TD)
ジョン アルスア(レシーブ1回/1Tgt 5yd 0TD)

スタッツからでもわかる通り、上位2名とそれ以外の落差の激しさがそのままレシーバー人の人材不足を裏打ちしている。その中で光明といえるのはタイラーの期待通りの活躍とDKの想定外の活躍だろう。二人ともディープスレッドであることに加え対ゾーンではタイラー、対マンツーではDKがそれぞれアンダー、ミドルへのパスである程度機能したことは来季への自信になる。
問題としては3番手に求めたいプレースタイルとデプスが合致しなかったこと。短中距離のパスをとれる人材が欲しい中でムーア、ジャロンともにディープスレッドであり、マリクは上背があるもののセパレートできるほどの機動力が不足とゾーンに対するルートツリー不足で頼りにならず。唯一スロットレシーバーであるアルスアもルーキーイヤーは起用されず。急遽パッツからウェーブされたゴードンを獲得するも活躍する前にクスリをキメてぶっ飛んだ。
来季はアルスアの起用増を期待しつつ豊作であるドラフトでスロットを担える新人を上位指名する可能性も考慮する必要があるだろう。

4.TE
ウィル ディスリー(レシーブ23回/27Tgt 262yd 4TD)
エド ディクソン(レシーブ0回)
ニック バネット・・・シーズン途中でPITへトレード
ルーク ウィルソン(レシーブ8回/10Tgt 79yd 0TD)
ジェイコブ ホリスター(レシーブ41回/59Tgt 349yd 3TD)
タイロン スウォープス(レシーブ1回/1Tgt 5yd 0TD)

開幕から2年目ディスリーがポテンシャルの高さを見せたものの2年連続IR行き。エドも怪我を繰り返して戦力にならず。当初PSだったホリスターを昇格させなんとか事なきを得る。とはいえホリスターで安泰というわけではない。レシービングTEとしてはそこそこのキャッチ力とRACをみせてくれたものの、並みのTEではキトルが同地区ライバルにいることを差し引いても物足りない。
来季も開幕先発はディスリーだろう。しかし怪我のリスクも鑑みてFAで大物を加える可能性も考慮したい。プロボウル時点でチームはATLのフーパーに興味ありと報じられているが……

5.OL ※は先発メンバー
C
ジャスティン ブリット(8試合出場8先発)※
イーサン ポシック(4試合出場1先発)
ジョーイ ハント(14試合出場8先発)

G
DJ フルーカー(14試合出場14先発)※
マイク ユパティ(16試合出場15先発)※
ジャマルコ ジョーンズ(15試合出場3先発)
フィル ヘインズ(0試合出場)
ジョーダン ルース(0試合出場)

T
デュエイン ブラウン(12試合出場12先発)※
ジャーメイン イフェディ(16試合出場16先発)※
ジョージ ファント(16試合出場7先発)

2019シーズン ランブロック15位 パスブロック24位(Football Outsiders.com)
IR行きになったのはブリットとポシックくらいだがOGの二人とLTブラウンが怪我でちょくちょく有給になったシーズン。上記の中から、来季高額となる契約金のリストラクチャーが必要なブリット、UFAになるユパティとイフェディ、RFAになるファントは移籍の可能性がある。とはいえ候補に挙がった4人はそれぞれ高額契約が必要というわけではないので引き留めようと思えば4人ともどうにかなるのだが、DLへの投資も考えるとイフェディかファントどちらか、及びベテランのユパティはよほど安く再契約しないのであれば放出となるだろう。


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